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【国連メジャーグループってなに?】HLPFレポートVol.6


これまでの連投ブログにもあるように、来月2017年7月10日~19日までNYの国連本部で開催される、HLPF(High-Level Political Forum)にJYPSからメンバーを派遣します。

今回はこの派遣のプロセスに大きく関わってくる「国連メジャーグループ(United Nations Major Groups)」に関して説明をします。

 

【メジャーグループの成り立ち】

今回JYPSは「若者」という立ち位置でHLPFに参加しますが、それは国連の中に「国連子どもと若者メジャーグループ(United Nations Major Group for Children & Youth:UNMGCY)」が存在する事と密接に関係しています。

と言っても、そもそも「メジャーグループ」というものが何なのか気になりますよね。

メジャーグループというシステムは、1992年の地球サミットで、「持続可能な開発というものを達成するためには、国連内の人間だけでなく全ての活動分野の中で、様々なバックグラウンドを持つ全ての人々の参画が不可欠である。」という理念のもとに提唱されました。

そして国連は、それに伴い地球上すべての人々の意見を聞く場を作成しました。

その後、2012年のリオ+20という国連会議の成果文書である”The Future We Want(私たちが望む未来)”の中で、再度メジャーグループの重要性が強調されるようになり、改めて持続可能な開発を行おうとしている国連のプロセスにおいて、重要なファクターであると言われるようになりました。

 

【メジャーグループの9つの住み分け】

前述したように、持続可能な開発のためには「全ての活動分野の中で全ての人が参画することが不可欠」であり、国連プロセスへと参画できる場が作成されました。

その際に、地球上の全ての人を取りこぼさずに意見を受け取ることができるよう、下記の9つにグループ分けをしました。

  1. 女性 (Women)

  2. 子どもと若者 (Children and Youth)

  3. 先住民 (Indigenous Peoples)

  4. NGO (Non-Governmental organizations)

  5. 地方自治体 (Local Authorities)

  6. 労働者・労働組合 (Workers and Trade Unions)

  7. ビジネスと産業 (Business and Industry)

  8. 科学技術コミュニティ (Scientific and Technological Community)

  9. 農業従事者 (Farmers)

さらに現在はこのメジャーグループに加えて「Other Stakeholders(その他の利害関係者)」として、

・コミュニティ (Local Community)

・ボランティアと財団 (Volunteer Groups and Foundations)

・移民と家族 (Migrants and Families)

・お年寄りと障がい者 (Older persons and Persons with Disabilities)

などの人々にも範囲を拡張し、メジャーグループと合わせて「Major Groups and other Stakeholders(メジャーグループとその他利害関係者):MGoS」と呼ばれます。

(出典:https://sustainabledevelopment.un.org/majorgroups/about)

 

【メジャーグループの理念】

では、このようなグループの人たちはどのようにして国連のプロセスに参画するのでしょうか?

例えば各個人、各分野の方々が好き勝手に持論を展開し、ばらばらに国連の政策に入っていくというのは、意見をまとめることが難しく、いささかナンセンスです。

従って、国連では各メジャーグループに透明性と公平性をもって、恣意的に意見が集められるようなことがないよう、民主的に意見を取りまとめ、国連が認めた正式なグループとしてそれらの意見を提言するよう求めています。

実際それらの意見は、国連会議の中のほとんどの公式プログラム中で正式にステートメント(宣言)としてそのメジャーグループのメンバー自身から発言されます。昨年2016年のHLPFでもUNMGCYからはもちろんの事、他のメジャーグループからもステートメントが述べられました。

つまり、メジャーグループシステムとは各個人・団体が国連のプロセスに対する意見を集約し、発信するためのプラットフォームとなっているのです。

こちらに関してはJYPS Webinar #1にさらに詳しく記載してあります

また、JYPSは日本版UNMGCYとなることを目指し、国連や日本政府に対する政策提言活動を行っています。

 

【子どもと若者メジャーグループとJYPSとの関わり】

このようなメジャーグループシステムですが、今回JYPSは若者として、つまり子どもと若者メジャーグループ(UNMGCY)の一員として参画をしています。

さらに言うと、HLPFというSDGsの進捗を確認する場で、世界の子ども・若者たちと共に、「日本の若者」としての意見を届けに行きます。

加えて今回だけでなく、今後もこのようにしてJYPSはUNMGCYと協働し、国連への政策提言活動を行っていきます。

ぜひHLPFだけでなく、今後のJYPSの活動にもご注目ください。

参考文献:

Sustainable Development Knowledge Platform - Major groups and other Stakeholders

https://sustainabledevelopment.un.org/mgos

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